今回の ACL Analytics リリースの主な目的は、アプリケーションのコード ベースを簡素化し、安定化させ、保護することです。当社の開発者は、コンポーネントを更新し、古い未使用のコードを整理してきました。
ユーザー操作性の更新と改善
区切り文字付きファイルのインポート中に、新しいオプションを使用すると、キャリッジ リターン(CR)とライン フィード(LF)文字が誤って配置されたデータをクレンジングできます。CR/LF の配置が正しくないと、レコード間の分割が正しくなくなる可能性があります。オプションを有効にすると、テキスト区切り文字間に出現するすべての CR/LF 文字が削除されます。
新しいグローバル オプションにより、並べ替え処理およびインデックス処理時の ACL Analytics によるメモリの管理方法が変更され、これらの処理のパフォーマンスが向上します。オプションが有効な場合、並べ替え処理とインデックス処理には追加のシステム リソースが使用され、特定のサイズ(約 800 MB ~ 10 GB)のデータ ファイルの処理が高速化します。このオプションはデフォルトでは無効です。これは新たに追加された[システム]タブ([ツール]>[オプション])で有効にできます。並べ替え処理やインデックス処理に追加のシステム リソースを使用すると、並べ替えまたはインデックス処理が実行中のときに、他のタスクの速度が低下する可能性があります。
分析アプリ ウィンドウのテーブル ビューでは、いくつかの機能が強化されています。
条件に基づいて書式を適用し、特定の値を強調表示することができます。たとえば、支払期日を過ぎている値の背景色を赤にすることができます。
列を並べ替えたり非表示にしたり、データの表示を任意にカスタマイズできます。
数値の書式を変更することができます。書式オプションには、通貨記号の追加、かっこを使用して負数を表す、丸めの制御などがあります。
本リリースでは、お客様から寄せられた以下の不具合について修正しました。
以前のリリースの Unicode 版では、文字データのソート順序(照合順序)を指定する[並べ替え順]オプションで、さまざまなソート順が追加されました。しかし、前のリリースの ACL Analytics からのアップグレードでは、クライアントで以前に指定した並べ替え順オプションが正しく再現されない可能性があります(AN-2110)
DICECOEFFICIENT( ) 関数で空の値を使用すると、ACL がクラッシュすることがあります(AN-2103)
一部の区切り文字付きファイルのインポートで一貫性がありません(AN-2099)
ADABAS からの ODBC インポートによって、ACL がクラッシュする場合があります(AN-1348)
結合中に、副テーブルの順序が正しくないという誤ったエラー メッセージが表示される場合があります(AN-2057)
一部の区切り文字付きファイルのデータ プレビューが空白になります(AN-2072)
日本語のコンピューター名でのアクティベーションに問題があります(AN-2066)
クイック フィルターが名前付きフィルターを認識しません(AN-2062)
無効な DIRECTORY コマンドによって、エラーが発生せずに、ACL がロックされることがあります(AN-2050)
大きい複雑な式で ACL がクラッシュすることがあります(AN-2013)
ACL Analytics Exchange のサーバー プロファイル名が不正で、"Analytics Exchange" に更新されます(AN-1660)
ACL Analytics Exchange のお客様
新しいバージョンの ACL Analytics Exchange(5.3.0)は、ACL Analytics 11.3.0 と同時にリリースされています。AX エンジンには、ACL Analytics 11.3.0 と同じ変更がすべて含まれています。ACL Analytics 11.3.0 をご利用になる AX のお客様は、ACL Analytics Exchange 5.3.0 にアップグレードする必要があります。
バージョン 11.2.1 の ACL Analytics はバージョン 11.2.0 をアップグレードするパッチ リリースです。バージョン 11.2.1 をインストールするには、先にバージョン 11.2.0 がインストールされている必要があります。
本リリースでは、次の不具合について修正しました。
主テーブルのレコードが 0 件で、副テーブルがキー フィールドによって正しくソートされている場合、“副テーブルはシーケンス外です...” という正しくないエラー メッセージが表示されることがあります(AN-2058 および AN-2095)
サーバー テーブルからローカル テーブルに抽出すると、.FIL ファイルへのリンクが失われます(AN-2101)
区切り文字付きファイルのインポートで一貫性がありません(AN-2082)
ACL Analytics Exchange 5.0 のお客様
このリリースの ACL Analytics には、ACL Analytics 11.2.1 に対応するように AX エンジンをアップグレードする、バージョン 5.0 の AX Server 用の AX エンジン アップグレードも含まれています。
バージョン 11.2.0 の ACL Analytics には数多くの新機能と機能強化のほかに、お客様から報告された約 30 件の問題の修正が含まれています。
ユーザー操作性の更新と改善
バージョン 11.1 の ACL Analytics の並べ替え動作の変更に関するお客様からのフィードバックに基づき、並べ替え処理の結果はバージョン 10.5 以前の ACL Analytics と同じ方法で順序付けされるようになりました。事前並べ替え(あらかじめ並べ替える)を使用して作成されたスクリプトまたは バージョン 10.5 の並べ替え動作を想定するスクリプトは、バージョン 11.2 で実行するために修正する必要がなくなりました。バージョン 11.1 での並べ替え動作で実行するように修正されたスクリプトはバージョン 11.2 で想定どおりに動作し、再度修正したり、元の形式に戻したりする必要はありません。
ACL Analytics が予期せず停止したときに生成されるクラッシュ レポートが更新されました。また、ガイダンスを示すダイアログ ボックスが改善され、ACL サポート サービスに電子メールを送信してサポートを依頼する明確な手順が表示されるようになりました。
分析アプリをパッケージ化すると、パッケージに含めることができるテーブルがアルファベット順に一覧表示され、テーブルのレビューが簡単になります。
スクリプト エディターのスクリプトをステップ実行するボタンが再設計され、より直感的になりました。
並べ替えとフィルターリングの設計と操作性が分析アプリ解釈で改善されました。パフォーマンス向上のために視覚化が調整されました。
パフォーマンスの向上
前のリリースのように、さらに信頼性が高い高速な製品を提供するために、多数のコード変更が行われ、パフォーマンスと安定性が改善されました。
機能性の改善
新しい WORKDAY( ) 関数によって、2 つの日付間の就業日数を計算し、非就業日として処理する曜日を指定できます。
新しい DICECOEFFICIENT( ) 関数はあいまい重複を検索する別の方法を提供します。レーベンシュタイン距離に基づく既存の関数とは異なり、DICECOEFFICIENT( ) は同一またはほぼ同一の内容で要素が入れ替わっている値を検索するときに有効です。
新しい NORMDIST( ) 関数では、正規分布データ セットのランダム変数が指定した値以下になるか、指定した値とまったく同じになる確率を計算できます。
新しい NORMSINV( ) 関数では、標準正規分布で指定された確率に関連付けられた z スコアを計算できます。
新しいクイック検索機能では、ビュー タブの上部にある[フィルター]テキスト ボックスに検索語を入力して、テーブルのテキストをすばやく簡単に検索できます。ACL Analytics は自動的に検索語を正しいフィルター式に変換します。また、検索語と手動で入力されたフィルター式を自動的に識別します。
インストールとライセンス
ACL Analytics サブスクリプション ライセンスのユーザーは、本ソフトウェアを複数のコンピューターにインストールできます。ただし、これは本ソフトウェアがインストールされるすべてのコンピューターで本ソフトウェアを個人で使用する場合に限ります。この変更はバージョン 11.1 まで遡及し、サブスクリプションのお客様にだけ適用されます。永久ライセンスのお客様には適用されません。
ACL Analytics をアンインストールすると、関連付けられたサブスクリプション ライセンスが解放され、別のユーザーが使用できるようになります。
メモ:
1 つのサブスクリプションで、ソフトウェアが複数のコンピューターにインストールされている場合、サブスクリプションを解放する前に、すべてのコンピューターからアンインストールする必要があります。
別のサブスクリプションの複数のユーザーが同じコンピューターで ACL Analytics をアクティブ化した場合、ACL Analytics のすべてのコピーがコンピューターからアンインストールされた場合でも、解放されるサブスクリプションは 1 つのみです。
セキュリティの強化
より厳しい IT セキュリティ要件に準拠するために、ACL Analytics で使用される一部の第三者ソフトウェア コンポーネントがアップグレードされました。アップグレードには MSXML 6.0 および .NET Framework 4.5.2 が含まれます。Crystal Reports などの一部のコンポーネントはアップグレードできないため、削除されました。
サポートの終了
Crystal Reports との統合はサポートされません。
ACL Server Edition for z/OS への接続をサポートしていた ACL Analytics コンポーネントがすべて削除されました。ACL Server Edition for z/OS はサポート対象の製品ではありません。
ACL Analytics Exchange 5.0 のお客様
このリリースの ACL Analytics には、バージョン 5.0 の AX Server の AX エンジン アップグレードも含まれます。これは、AX エンジン をアップグレードし、ACL Analytics 11.2 に対応するようにします。新しい機能または元に戻された並べ替え動作を AX 5.0 で使用する場合は、AX エンジン をアップグレードする必要があります。
本リリースでは、お客様から寄せられた以下の不具合についても修正しました。
式ビルダーの右クリックが動作しなくなりました(AN-1630)
無効な日付に対してクイック フィルターを使用すると、無効なフィルターが作成されます(AN-744)
AN の[ファイル]メニューの[最近使ったプロジェクト]の一覧に、一部のプロジェクトが表示されません(AN-1636)
COMMENT コマンドがスクリプトで正しくないエンド ポイントを取得します(AN-286 / AN-778)
ネットワーク ロケーションから、Launchpad で ACL プロジェクトを開くことができません(AN-1890)
GRC へのエクスポートがスクリプトで失敗します(AN-1880 / AN-1703)
GRC へのエクスポートで WRITE1 変数が作成されません(AN-1839)
EXECUTE コマンドが条件付きで失敗します(AN-1866 / AN-1751)
EXECUTE コマンドで二重引用符を用いると、正しく解釈されません(AN-1770)
EXECUTE コマンドで空の文字列があると AN がクラッシュします(AN-1622)
ODBC 経由で SQL Server データをダウンロードすると、範囲外の数値エラーが発生する場合があります(AN-1853)
一部の言語で、DISPLAY VARIABLES によって英語以外の変数が返されます(これらはすべて英語になりました)(AN-1840)
STRATIFY STATISTICS で正しくない値が表示されます(AN-1836)
RECNO( ) で並べ替えを行うと、AN がクラッシュするか、誤解を招くエラーが発生します(AN-1818)
SET FOLDER で問題が発生します(AN-1782)
LAST 関数を TRIM( ) 関数と一緒に使用する場合に、長さがフィールド長を超えていると、返されるテキストが文字化けします(AN-1779)
重複またはインデックス コマンドの実行中にメモリ不足になります(AN-1765)
非 Unicode のフランス語で ACLX を開くことができません(AN-1738)
CR 値を含む区切り文字付きファイルが正しくインポートされません(AN-1726)
DIALOG コマンドの規模が大きいと AN がクラッシュします(AN-1689)
xsi:nil として定義されている XML 日付フィールドは正しくインポートされません(AN-1678)
Audit Exchange という名前のサーバー プロファイルで問題が発生します(AN-1697)
ドキュメントは、PAUSE コマンドの制限を間違って 200 と記載しています(AN-1672)
大きいテーブルのレコード カウントが表示されません(AN-1648)
AN 10.5 のログ ファイルが AN 11 に正しく読み込まれません(AN-1638)
空の値を含むフィールドを対象に分類化を実行すると、グラフには何も出力されません(AN-1632)
大きいテーブルの抽出および追加では、不正なレコード数が表示されます(AN-1504)
結果を画面に出力するコマンドのステップ モードで ACL がクラッシュします(AN-1352)
既知の問題
ACL Analytics 11.2 の既知の問題と推奨される回避策については、https://support.acl.com/solution/articles/4000047710-analytics-11-2-known-issues を参照してください。
ソフトウェア アクティブ化の改良
アクティブ化は、追加の認証が必要なプロキシ サーバーで動作するようになりました。
アクティブ化の問題のトラブルシューティングをサポートするためにロギングが改良されました。
セキュリティで保護されたネットワークによって ACL のライセンス サーバーへの接続が遮断される一部の状況において、ACL Analytics が非アクティブ化されなくなりました。
多くの努力とベータ プログラムの成功を経て、ACL Analytics 11 の最初の一般公開版をご紹介できることとなりました。ベータ プログラムの段階で貴重なフィードバックを提供してくださったお客様に感謝いたします。
弊社のベータ ソフトウェアはバージョン 11.0 としてリリースされました。最初の正式リリースはバージョン 11.1 です。
ユーザー操作性の更新と改善
バージョン 11 を他の ACL 製品に合わせた新たな外観で、かつ使いやすくするために、弊社の設計者は ACL Analytics ユーザー インターフェイスの更新に努めております。
ACL Analytics 起動プログラム(Launcher)は、既存の分析内容へのアクセス、ACL プロジェクトの新規作成、または拡張された ACL オンライン リソースへのアクセスを行うための新たな開始地点です。
プロジェクト ナビゲーターやビュー タブにある新しいショートカット ボタンにより、頻繁に使用される機能へすばやくアクセスできます。
列は、新しいテーブルをインポートした直後に、自動的にサイズが調整されるようになりました。
プロジェクト ナビゲーターは、プロジェクト ナビゲーターとビュー タブの間にある垂直バーをダブルクリックすることで即座に展開または折りたたむことができます。
ACL プロジェクトとテーブルのプロパティでは、Windows エクスプローラー内のプロジェクトの場所またはテーブル ソースの場所へワンクリックで移動できるようになりました。
コンテキスト ヘルプは docs.acl.com へ接続し、最新の製品ドキュメントを参照できるようになりました。
外部テーブル レイアウト ファイルの拡張子名は、ユーザー インターフェイス用語に合わせて .fmt から .layout に変更されました。テーブル レイアウトが「フォーマット」と呼ばれなくなって何年も経ちました。
外部 ACL スクリプト ファイルの拡張子名は、.bat から .aclscript へ変更されました。拡張子 .aclscript はテキスト エディターに関連付けることができるので、.aclscript ファイルをダブルクリックしても、MS-DOS バッチとして実行されることはありません。
ACL メイン メニューを整理し直し、簡素化したので、コマンドが見つけやすくなっています。
分析アプリ
分析アプリと新しい分析アプリ ウィンドウを使用することで、データを美しく視覚化し、分析の価値を十分に示すことができます。対話型フィルターやドリルダウン機能によって視覚的な調査が行えます。この最初のバージョンの分析アプリには視覚化の種類として、円、棒、折れ線、積み上げ面、およびバブルのグラフと、ほかにメトリクスが含まれています。今後のリリースでさらに多くの視覚化が追加されます。
組織内で発見事項に対する理解を深めてもらうため、複数の視覚化を解釈として保存し、わかりやすく相互理解がしやすいシナリオを作成することができます。
データ グリッドはシンプルになったにもかかわらず機能が強化され、誰でも簡単にデータの表示、並べ替えおよびフィルターリングが行えます。
スクリプトを分析アプリとして保存することにより、複雑な ACL 分析手順の自動化と簡略化が可能となり、それを組織内で共有することができます。新しいツールは、エンド ユーザーが誤ってスクリプトを変更してしまうようなケースを心配することなく、対話型の入力やスクリプトの実行を提供します。
同じ分析アプリが、AN 11 と新しい AX5 Web クライアントの両方で動作します。環境ごとに異なるスクリプトを開発する必要がなくなりました。
パフォーマンスの向上
ACL エンジンはマルチスレッド処理が可能となり、以前のバージョンに比べ、ソフトウェアの動作が速くなりました。並べ替えと事前の並べ替えでは、ファイルを分割し、複数の CPU スレッドを使用して多重の並べ替え作業を同時に実行できるようになりました。
ソース コードは、処理速度が速くなるように多くの面で最適化されています。
機能性の改善
Classify(分類化)、Stratify(階層化)、Age(年齢調べ)および Summarize(要約)コマンドでは、小計フィールドに関する統計情報を提供できるようになりました。一意の値、階層、または日付範囲ごとに、最大値、最小値、および平均値を算出できるようになりました。
正規表現を使用して文字データを検索または置換できるようになりました。正規表現は、基本的またはより複雑な検索操作やデータ クレンジング作業を実行する際に、強力かつ柔軟なツールを提供します。REGEXFIND( ) および REGEXREPLACE( ) という 2 つの新しい関数で、正規表現を使用することができます。既存の FIND( ) および REPLACE( ) 関数もこれまでどおり使用可能で、既存のスクリプトは今後もこれらの関数で動作します。
新しい PROPERTIES( ) 関数は、ACL プロジェクト項目に関する情報を提供します。現在のところ、この関数が作用するのはテーブル レイアウトだけですが、今後のリリースでより多くのプロジェクト項目が追加されます。
新しい GETOPTIONS( ) 関数は、現在の ACL オプション/初期設定に関する情報を提供します。
スクリプトでテーブル レイアウトを保存および取得するには、SAVE LAYOUT コマンドおよび IMPORT LAYOUT コマンドを使用します。デフォルトでは、これらのコマンドは新しい拡張子 .layout を使用しますが、旧バージョンで使用していた拡張子 .fmt でも動作します。
NOTIFY コマンドは自動的に、メール サーバーへの接続の試行回数を 5 回に設定するようになりました。試行回数、試行の待ち時間、および接続の失敗後にスクリプトを停止するか続行するかの選択を指定できます。これらのオプションは、[オプション]ダイアログ ボックス([ツール]>[オプション])で設定します。スクリプト内では SET コマンドを使用します。メモ:動作の変更点があります。以前のバージョンでは、接続が失敗するとスクリプトは停止していました。本リリースでは、デフォルトの設定として、スクリプトを続行させるようになっています。
インデックスのサイズの最大容量が 2 GB よりも大きくなりました。関連テーブルがインデックスに依存している場合は、このサイズ増加によってパフォーマンスも向上します。
一時的な .AC ファイルのサイズの最大容量が 2 GB よりも大きくなりました。複雑なスクリプトによって、サイズが大きい .AC ファイルが作成されます。旧バージョンでは、ACL が停止してしまうことがありました。本リリースでは実行し続けます。
コマンド ログのサイズの最大容量が 2 GB よりも大きくなりました。
2 GB よりも大きいファイルで、レコード ノートを使用できるようになりました。
論理データ型のフィールドを JSON 形式でエクスポートできるようになりました。
セキュリティの強化
ACL テーブル内の機密フィールドまたは機密データは、新しい HASH( ) 関数で暗号化できるようになりました。特定のクリア テキスト値は常に同じハッシュ値を生成するため、ハッシュされたデータで重複を検索したり、ハッシュされたデータの 2 つのフィールドを結合したりすることができます。この操作を同等のクリア テキスト値で実行した場合、結果は同じになります。この暗号化は、SHA-2 暗号化ハッシュ アルゴリズムを使用した一方向の暗号化手法です。HASH( ) 関数によって提供される保護は、ハッシュする前にソルト値を追加することによって強化されます。
ソルト値は、PASSWORD コマンドを使用して設定することにより、スクリプト内で表示されないようにすることができます。
スクリプトおよびアナリティクスの開発
ACL スクリプトと選択したデータ ファイルを統合して、圧縮した分析アプリ ファイル(.aclapp)にパッケージ化することができるようになりました。これにより、自分の作業を簡単に共有したりバックアップしたりすることができるようになります。.aclapp ファイルを開くと、スクリプトとテーブルが解凍され、それらを分析アプリとして開きます。
スクリプト エディターでは、ACLScript キーワード アシスタントや関数パラメーターのガイダンスを提供するようになりました。
AX 用または分析アプリ用のアナリティクスを開発することは、分析ヘッダー構文を検証する新しいツールによって簡単になりました。
分析ヘッダーに、変数を設定するためのテスト値を含めることができるようになりました。これは、ACL プロジェクト上でアナリティクスを直接テストできるということです。
//PARAM タグは、Windows ファイル マネージャを使用してユーザーにファイルの場所の入力を求め、その結果を変数に保存できるようになりました。この変数はその後、関連する分析アプリで使用されます。
ScriptHub
ScriptHub は、ACL の従業員と ACL ユーザー コミュニティによって開発された、新しい Web ベースの ACL スクリプト ライブラリです。新たに導入された ACL Analytics 起動プログラムには、ScriptHub へすばやくアクセスできるリンクがあります。
ScriptHub のインポート スクリプト、準備スクリプト、または分析スクリプトを現在作業中のプロジェクトへ挿入したり、コード スニペットを既存のスクリプトへ直接挿入したりすることができます。ScriptHub からダウンロードすると、スクリプトとすべての依存スクリプトが ACL プロジェクトへ自動的にインポートされます。コード スニペットを使用すると、時間が節約され、メイン スクリプトが簡略化されることによって読みやすくなります。
インストールとライセンス
インストール処理が簡単になりました。
アクティベーションは、ACL インストーラーの一部ではなくなりました。ACL は、ユーザーが ACL GRC Launchpad へサインインして最初に使用するときに、アクティブ化されるようになりました。
お客様は、ACL のすべてのリソース(ソフトウェア ライセンスとオンライン リソースの両方)にアクセスするためのユーザー ID とパスワードを 1 つだけ持ちます。
冗長なシリアル番号を管理する必要がなくなりました。組織内の 1 人が ACL アカウント管理者としての役割を持ち、組織内で ACL を使用する他の従業員に ACL ライセンスを割り当てます。
本リリースでは、お客様から寄せられた以下の不具合についても修正しました。
関連するサーバー テーブルを抽出する際に、インデックスが作成し直されます(AN-847)
サーバー テーブルを関連付けることができません(AN-1176)
2 つのテーブルを結合したときに、主テーブルと副テーブルでフィールド名が重複していた場合は、副テーブル側のフィールド名が 18 文字に切り詰められます(AN-1035)
データのセグメントを繰り返すテーブルに対して並べ替え/インデックス作成を行うと、AN はフリーズします(AN-802)
日付データ型のフィールドに対する STATISTICS コマンドによって生成された変数を抽出しようとすると、値が空になります(AN-789)
XML/Access/Excel で、数値フィールドまたはテキスト フィールドが日付データ型としてインポートされる場合があります(AN-327 および AN-343)
サーバー テーブルが開いている場合、SET PASSWORD は動作しません(AN-324)
スクリプトで QUIT を使用すると、ACL コマンド ログで誤ったエラー メッセージが生成されることがあります(AN-826)
時刻値を含む永続的な変数は保存できません(AN-780)
XML インポートで数値フィールドをインポートする際、手動で行う場合とスクリプトで行う場合で結果が異なります(AN-788)
スクリプトの実行中、PAUSE コマンドで Esc キーを押したときの動作が旧バージョンとは異なります(AN-747)
時刻値が[変数]タブに表示されません(AN-749)
ACL 項目を挿入するためのファンクション キーが、DIALOG コマンドと ACCEPT コマンドで動作しません(AN-751)
IF 条件を指定してグラフを出力した場合はドリルダウンができません。ローカライズ版のみ(AN-356)
永続的な変数を定義または削除することができません(AN-770)
一意でないコマンドの省略形を使用したスクリプトを実行すると、ACL がクラッシュします(AN-758)
エラーのあるスクリプトを再実行すると、"スクリプトが使用中" というエラー メッセージが表示されます(AN-735)
日付時刻フィールドの書式を変更すると、[書式]ドロップダウン メニューが無効になります(AN-272)
日付時刻データ型の演算フィールドに対して STATISTICS コマンドを実行すると、ゼロ除算または数値のオーバーフロー エラーが発生します(AN-322)
GROUP コマンドと FUZZYDUP コマンドを使ったスクリプトを実行すると、印刷できない文字が作成されることがあります(AN-350)
AN では、中国語 UNICODE で代替列見出しが正しく表示されません(AN-1065)
テーブル レイアウト エディターで新しいフィルターを追加して選択すると、データが見えなくなります(AN-1268)
ワークスペース用のアクティブ化オプションが無効になっています(AN-1315)
外部の .aclscript ファイルからスクリプトをインポートした後に、そのスクリプトが正しいフォルダーに保持されません(AN-1304)